社長挨拶(株主の皆様へ)

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

 当社グループは、「お客さま第一主義」のもと、お客さまに満足していただける商品やサービスをご提供することによって、国内・海外において持続的な成長と安定的な収益を実現し、更なる企業価値向上を図ってまいります。

 株主の皆様には、今後とも一層のご指導ならびにご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 澁谷 治男

2025年第2四半期(中間期)の業績の概況について

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策により緩やかな回復の動きは見られるものの、生活必需品を中心とした物価上昇が続き個人消費は伸び悩み、1-3月期のGDP成長率が4四半期ぶりにマイナス成長となるなど弱含みの推移となりました。また、地政学リスクの長期化に加え、米国の通商政策の影響等による景気の下振れリスクの高まりもあり、先行き不透明な状況が続いております。

 当アパレル・ファッション業界におきましては、訪日外国人によるインバウンド消費の減速が見られることに加え、生活防衛意識の更なる高まりや不安定な天候要因から春夏物の衣料品販売が低調な推移となるなど、総じてマイナス基調で推移しました。

 このような状況の中、当社グループは、2028年を最終年度とする中期経営計画の基本政策に掲げる「収益基盤の更なる拡大」、「資本政策の充実化」、「ESG戦略の強化」に取り組み、安定した事業基盤の構築として、主力ライフスタイルブランドの新規出店やブランド価値向上を目的としたイベントの実施、コラボレーション施策を進めました。

 その結果、当社グループの当中間連結会計期間の売上高は242億8千4百万円(前年同期比11.7%減)、営業利益は8億1千9百万円(前年同期比15.7%減)、経常利益は10億1千9百万円(前年同期比16.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は5億3千8百万円(前年同期比24.0%減)となりました。

 セグメント別の業績の概況は次のとおりであります。

 尚、当社グループは当中間連結会計期間において、「Il Bisonteシンガポール髙島屋」の期間限定店舗を出店したことにより、「アパレル関連事業」の「その他海外」に「東南アジア」を追加しております。

セグメント別の業績について

アパレル関連事業

 「日本」につきましては、引き続き、主力ライフスタイルブランドにおいて出店政策を推し進めてまいりました。「イル ビゾンテ」においては、ブランド創業55周年記念コレクションや、スモールレザーグッズの販売が好調に推移したことにより、売上高が拡大いたしました。「マリメッコ」においては、デニムコレクションやバッグカテゴリーにおける新商品の販売が好調に推移したほか、ECサイトにおいて予約販売を実施する等、販促施策に取り組んだ結果、売上が堅調に推移いたしました。一方、アパレルブランドでは、天候不順により春夏商品の販売が苦戦いたしました。また、専門店からの受注減により卸売販売が減少した結果、当中間連結会計期間の売上高は119億9千8百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は8億5千5百万円(前年同期比2.5%減)となりました。

 「韓国」につきましては、国内の政情不安や米国の通商政策の影響等による輸出の減速等、長期的な低成長に対する懸念が根強く、継続的な物価上昇や高金利から内需の低迷が続きました。株式会社アイディールック、株式会社アイディージョイにおきましては、百貨店インショップにおいて、消費者心理の冷え込みや寒波等の影響もあり集客が落ち込み売上高が減少しました。加えて、為替レートの変動によるマイナス影響もあり、当中間連結会計期間の売上高は114億1千3百万円(前年同期比20.4%減)、営業利益は4億1千5百万円(前年同期比26.5 %減)となりました。

 「欧州」につきましては、主にイタリアの直営店が観光需要を背景に順調に推移したことに加え、自社ECサイトのシステム改修やウェブ広告等の販促施策に取り組んだ結果、好調に推移いたしました。一方、主力の卸売事 業においては欧州域内の受注額が減少した結果、売上高が減少いたしました。その結果、当中間連結会計期間の売上高は16億5千7百万円(前年同期比3.3%減)、営業損失は1億5千4百万円(前年同期は1億4千3百万円の営業損失)となりました。

 「その他海外」(米国、東南アジア)につきましては、米国において、「イル ビゾンテ」の小売事業、卸売事業ともに堅調に推移しました。また、東南アジアにおける新たな販路として「Il Bisonteシンガポール髙島屋」 の期間限定店舗を出店いたしました。これらの結果、当中間連結会計期間の売上高は2億1百万円(前年同期比 12.5%増)、営業損失は3千8百万円(前年同期は6千1百万円の営業損失)となりました。

 これらの結果、アパレル関連事業の当中間連結会計期間の売上高は252億7千万円(前年同期比11.0%減)、営業利益は10億7千7百万円(前年同期比13.0%減)となりました。

生産及びOEM事業

 「生産及びOEM事業」につきましては、株式会社ルックモードにおいて、グループ内及び外部への売上高がともに減少しましたが、製造費用の低減に努めた結果、当中間連結会計期間の売上高は9億7千2百万円(前年同期比 17.8%減)、営業利益は0百万円(前年同期は2百万円の営業損失)となりました。

物流事業

 「物流事業」につきましては、株式会社エル・ロジスティクスにおいて、グループ内及び外部への売上高が増加した結果、当中間連結会計期間の売上高は6億3千4百万円(前年同期比12.4%増)、営業利益は3千2百万円 (前年同期比199.9%増)となりました。

2025年12月期業績の見通しについて

売上高 520億円 (前年同期比5.0%減)
営業利益 22億円 (前年同期比13.1%減)
経常利益 24億円 (前年同期比16.7%減)
親会社株主に帰属
する当期純利益
17億円 (前年同期比11.7%減)